弊社の近所にてS様邸新築工事が行われます。施工店はN工務店様。歴史は古く、地元ではRC(鉄筋コンクリート)や木造など幅広く対応している工務店様です。
さて今回のS様邸は、とびきりの木造注文住宅で、構造材からとてもこだわった住宅です。これから継続的に報告をしていこうと思っております。
今日は土台敷き(大工さんが基礎に土台を置き、上棟の準備をする事)の現場に伺ったのでその報告をします。
今回は基礎パッキング工法を用いています。基礎パッキンの機能は、基礎と土台の間にすき間を開けて床下の換気を促すことにあります。この方法を採用するのは、従来のように基礎に換気口を設ける代わりに用いられます。土台と基礎を分離させるので、土台からの湿気を基礎へ浸透するのを防ぎ、建物の耐久性を向上させる事が可能になりました。また建物の周囲にわたって通気孔ができることになり、全体的に風が通るので、基礎を欠きこんで換気口を設ける場合に比べて、通気量が換気口より多くなるといわれています。
補足ですが、基礎パッキンの素材は一般的に樹脂製で、メーカーによってはさまざまな工夫を凝らしたものがあります。例えば、防振ゴムを使用したものは、基礎や土台から伝わる不快な音や振動を吸収し、予期しない地震や突風など、外力からくる構造体へのひずみや亀裂を軽減したり、その弾力性と密着性によって基礎と土台を緊密結させるなどの効果も期待できるものもあります。
さてさて、材木屋なのに、随分脱線してしまいましたが・・・今回の土台にはヒバを使用しております。最近では防腐、防虫加工をした木材を使用する事が多いのですが、今回はヒバを採用しました。ヒバは、もともと防虫効果が高く古くから使用されている木材です。近年では土台に5寸角(150mm)や集成ヒバなどを使用する事も多くなってきました。(その他にも和室造作材やフローリングにも活用されています)ヒバは天然の防虫効果が期待できるため特別に防腐、防虫加工は行いません。(基礎との間には防腐材を塗りましたが)またヒノキチオールという成分を多量に含んでおり、健康にも一役買っています。
この土台敷きが完了すると晴れて棟上げになるのですが、今回はちょうど台風が来てしまったので、棟上げはしばらくお預けです・・・ ・・・続く