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S建築様 簓子下見塀(ささらこしたみべい)

随分とご無沙汰になってしまいましたが、今回ご紹介する物件は伝統的な作り方の板塀となります。
 板塀といっても様々な様式がありますが、今回S建築様の作成する板塀は、『簓子下見塀』(下見:横板を羽重ねにして張る方法)(簓子:下見を押さえるように縦に張る材、下見に合わせてのこぎり状に欠き込みがある)という旧武家屋敷や上等な和風塀等で利用されている様式を用いております。また上げ裏(軒裏部)は木子舞仕上げ(化粧の細い桟を入れ、その内側に化粧板をはめ込む形)になる予定です。
文化財に指定されているような旧武家屋敷などでは良く見かけますが、最近の建築では洋館が主流となってきており、塀といってもアルミフェンスやブロック塀の類が中心で、それらの工事は大工仕事というより外構工事の業者様が行う事が通例となっています。
 しかし今回の板塀は腕の良い大工さんたちでないと製作する事は至難の業であると私は感じました・・・
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 なぜかというと塀の中心部の『簓子下見』の部分も正面から見ると横板(下見板)に対して縦板があるだけに見えますが、重ねた厚み分一つ一つに対して手作業で欠き込みがしてあります。簓子一本に対して下見板の数だけ欠き込み、それらを10cm程度の間隔に手打ちで打ち付けていくのですから、相当な本数を作る必要があります。そしてまだ施工されておりませんが、屋根部も木子舞、杉化粧板目透かし張り(日本家屋の軒裏で良く使用される様式)にて仕上げる予定という事で一流の大工さんの手間と技術が濃縮されていると伺えます。そういった事を含み、大工さんの長年の経験、センス、技術全てが伴ってはじめて完成する代物と感じました。
さて今回の『簓子下見塀』で使用した主材料は他に類を見ない独創性や、耐久性を考慮してS建築様はヒバを主材料に使用しています。下見板では杉板を使用する事が多いようですが今回は下見板もヒバを使用しています。ヒバは杉に比べ加工にも手間がかかってしまいますが、細部にまでこだわり作る姿にとても感服する気持ちで満たされました。
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 最後になりましたが、今回の取材にご協力いただきましたS建築様、お施主様にはこの場をお借りしまして感謝を申し上げます。また完成した際には画像を更新させていただきます。
材木店も建築に関わる業種ですが、とても勉強になった物件です。今後もこのような物件に関わる仕事がしていきたいと痛感する今日この頃です・・・

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2007年12月13日 09:21に投稿されたエントリーのページです。

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